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上肢のしびれを改善するためには? ①

こんにちは。作業療法士Sです。

2022年6月2日、日本気象協会が今年の「梅雨入り予想」を発表しました。

今年の梅雨入りは九州から東北南部で平年より遅くなるみたいです。(6月中旬頃から梅雨入り予想)

雨の日になると患者様から、

患者様

なんだか今日はしびれが強くてつらい…。

といった訴えが多くなる様な気がします。

梅雨入り前に今回は、上肢のしびれ(異常感覚)について書いていこうと思います。

目次

はじめに

上肢のしびれは、症状の訴えとして聞かれることがありますが、様々な意味で使われており、必ずしも異常感覚を意味しているとは限りません。

しびれの病態を評価するにあたって、しびれの詳細な内容を問診していくことが大切です。

しびれの分類

しびれの分類は主に4つのパターンに分類されます。

4つのおパターン
  • 運動麻痺(しびれて、動かない)
  • 感覚鈍麻(厚ぼったい、手袋をしているみたい、何か皮膚に張り付いた感じ)
  • 異常感覚(ピリピリ、ビリビリ、ジンジン、ジーン…など)
  • その他(末梢神経・血管等の軟部組織の異常など)

特に③異常感覚に関しては、触れるとピリピリする、て全体がいつもジーンとする、触れるとピリピリして痛い、冷たいものを触るとビリビリする等、病態によって、様々な訴えがきかれます。

(訴えがその時々で変わるため、評価をするのが難しいかもしれません💦)

しびれ(異常感覚)の出現

異常感覚が生じるのは、発症直後よりも回復途中に出現することが多い印象です。

特に、脳幹の障害による失調症の患者様は、しびれの訴えが強いです。

随意性が高い患者様ほどしびれ・しびれの訴えが強い印象ですが、一方で随意性が低いにも関わらずしびれが強い患者様は、手をさすっている場合が多く、過剰な触覚刺激が異常感覚を増強している可能性があります。

しびれの訴えの中身を精査していくと、痛覚鈍麻or過敏、温冷覚鈍麻or過敏の症状があり、運動覚・位置覚鈍麻or消失を伴っていることが多いです。

しびれ(異常感覚)の構造

しびれの症状がある患者様の運動覚・位置覚は、鈍麻か消失している状態で、“しびれるので動いた”とわかる程度の回復とどまることが多いです。

そのため、痛覚・温冷覚は、運動覚・位置覚から抑制を受けていない脱抑制の状態にあります。

痛覚・温冷覚は、比較的回復が起きやすい構造であるものの、発症後の生活では、痛覚・冷覚の感覚入力は少ない状態であることが多く、感覚入力の少なさと脱抑制の作用により、痛覚と冷覚は当初鈍麻・消失だったものが、徐々に感覚過敏となっていくことがあります。

この感覚過敏の状態を“ピリピリ、ビリビリ”、脱抑制の状態を“ジーンとした”という言葉で訴えることが多い印象です。

この様な、運動覚・位置覚が鈍麻か消失で、痛覚か温冷覚の感覚過敏・脱抑制の状態を、脳卒中の患者様が“しびれる”と表現していることが多いです。

“しびれる”ということ

痛覚・温冷覚が脱抑制状態となり、“手がジーンとしている”または”半身全体がジーン”としているという言葉で表現されたり、部分的な訴えの時もあります。

痛覚・温冷覚過敏により、“触れるとビリビリする、ビリビリして痛い”、“冷たいものはビリビリする、冷たいものは痛くて触れない”といった様に変化していきます。

まとめ

今回は、上肢のしびれ(異常感覚)について書いていきました。

しびれの病態を評価するにあたって、まずはしびれの詳細な内容を問診していくことが大切です。

異常感覚であった場合、痛覚鈍麻または過敏、温冷覚鈍麻または過敏の症状があり、運動覚・位置覚鈍麻または消失を伴っていることが多いです。

次回は、異常感覚を呈した患者様に対しての訓練内容などを書いていこうと思います。

おまけ

 (最後に脳卒中ガイドラインのリンクを貼っておきます。新規薬剤や治療機器の開発・導入を反映し、管理・予防・治療の方法と選択など、新たなエビデンスに基づいて大きくアップデートしています、ぜひチェックしてみてください!)

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