こんにちは。作業療法士Sです。
前回は片麻痺者の障がい特性として、スキーの熟練者・初心者を例に姿勢調整の問題などについて書いてみました。
片麻痺者の障がい特性 ①
片麻痺者の障害特性 こんにちは。作業療法士Sです。 今回は、片麻痺者の障がい特性をテーマに書いていこうと思います。 片麻痺者の長期予後 長期予後 退院時の歩行能力…
今回は引き続き、片麻痺者の障がい特性について床上動作や端座位、立ち上がりでの特徴を中心に書いていこうと思います。
目次
臥位での特徴
臥位での特徴
- 背部の過剰連結と前面筋不活性化
- 床面に押し付けることで維持しようとしている
床上動作
床上動作の特徴
- 背部の過剰連結は重心を後方に引き戻す力になる
- 支持面の連続的な変化を作り出せない
- 体幹分節運動が得られない
- 視線が宙をさまよう
- 努力的で非効率的な動作
座位での特徴
座位での特徴
- 下肢の支持機能の問題から前方への恐怖感、非麻痺側下肢で突っ張る
- 非麻痺側大腿外側面を押し付ける
- 麻痺側に押し込み安定し、麻痺側や後方に倒れないように非麻痺側体幹を短縮させる
- 非麻痺側への重心移動が困難
作業療法士S
倒れないように、手すりにしがみつく様子もみられることも…。
立ち上がり動作
立ち上がり動作の特徴
- 前述した座位のまま立ち上がりをするため、手すりを強く引き、非麻痺側下肢の突っ張る
- 前方への重心移動が困難
- 強い努力性がみられる(呼吸を止めたり顔面が紅潮することも)
ハンドリング
作業療法士S
ハンドリングは、感覚情報を介したコミュニケーションです。
自身の体をセンサーとし、患者様へ働きがけていきます。
ハンドリング
- 身体分節の安定性と運動性の関係を捉える
- 支持面の連続性を意識しつつ、動くための情報獲得を援助する
- 言語指示の前に感覚情報を提供する
まとめ
片麻痺者の障がい特性について床上動作や端座位、立ち上がりでの特徴を中心に書いていきました。
ハンドリングでは、患者様と一緒に動くことで観察・分析、評価を常に行なっていきます。支持面の連続性を意識しつつ、動作遂行に必要な情報を適切に提供していくことが大切です。
また、効率的に動作を遂行するために身体分節間の連結を変更、適切に援助していくことが大切です。
最後に
作業療法士S
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