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【研究】作業療法研究法 調査研究について ②

こんにちは。作業療法士Sです。

前回の記事では、調査研究の課題等について書いていきました。

今回は調査研究に関する内容で続編、調査研究の進め方や留意点、質問文で用いられる尺度等について書いていこうと思います。

目次

調査研究の進め方と留意点

進め方と留意点 ①
  • 調査の目的や焦点について過剰な表現は避け、明白な言葉で定義すること
  • 用語の定義、適切な表現、変数の関連性について十分な文献検索を行うこと
作業療法士S

調査研究は調査が行われた時点に特有な研究目的や社会状況に意味があります。
例)国勢調査

進め方と留意点 ②
  • 先行調査(Pilot Study)を行ない、曖昧な表記や過剰な記述を削除し、調査の形式を完成させ、情報の分析や図表化が速やかに行なえるように準備をすること
  • 面接や質問紙を作成する時に、母集団に帰属する対象者と事前に話し合うこと
作業療法士S

事前に話し合うことで、調査が明らかにしたい事項を反映する良い質問や面接方法を知ることができます。

進め方と留意点 ③
  • 質問紙の質問は回答の順序を考えて、論理的に構造化された質問文にすること(無計画な質問文や安易な質問文にしないこと)
  • 予想される回答が明らかで過剰なものは適さない
作業療法士S

完成された質問紙は
手短にまとめられ、明白な言葉使いで、簡略な表記
が望ましいです!

進め方と留意点 ④
  • 複雑な指示が添付されている質問紙は多くの対象者が協力する気持ちを失いやすい
  • 質問紙は対象者側に立って、明確さと理解されやすさについて、十分に検討が加えられる必要がある
作業療法士S

対象者の協力する気持ちが失われると、
得られた情報の信頼性が低下することも…💦

質問文で用いられる尺度

質問文で用いられる尺度
  • 調査対象に、規定された操作に基づく数値を割り当てることが測定(Measurement)である
  • 測定の際に用いられる物差しを尺度(Scale)という
  • 調査対象が行動や傾向、知識の有無や認識の度合いなど、物理的な尺度では測定することができない場合に記述的な操作で測定する尺度が与えられる
作業療法士S

尺度や「ものさし」は、長さや大きさを測定するものです。

尺度における信頼性

尺度における信頼性
  • 調査尺度は先行研究による既存の尺度を利用し、尺度の文献から研究用尺度を選択する
作業療法士S

尺度を自作する場合、
尺度の確らしさや精密さの検証が必要になります!

安定性

安定性
  • 安定性とは、測定の際に安定した結果が一定して得られること
  • 検査-再検査信頼性(Test-Retest Reliability)

内的整合性

内的整合性(Internal Consistency)
  • 内的整合性とは、尺度を構成する事項が均一に保たれているかを調べること
作業療法士S

測定対象に対して、
構成された質問文全体、また複数の調査結果の回答分を二分して
結果が一致するか
相関係数によって測定することが可能かどうか調べていきます。(折半法)

同等性

同等性
  • 同等性とは、同じ指標や対象者に行われた測定が異なった検査者によって行われても安定した結果が出ること
作業療法士S

異なる複数の検査者が行なった同一指標に対する検査結果が一致することを、
検査者間信頼性(Inter Rater Reliability)
と言います。

尺度における妥当性

尺度における妥当性
  • 調査で用いられる尺度の妥当性は、その尺度が測定したい内容を正しく測定できていることを表すもの
  • 尺度が測定する概念を、その概念を表現する他の指標との一致度によって、測定の正しさを検討する
作業療法士S

測定の正しさを検討することを、
基準関連妥当性(実際的妥当性、予測的妥当性)
と言います。

まとめ

今回は調査研究に関する内容で続編、調査研究の進め方や留意点、質問文で用いられる尺度等について書いていきました。

調査研究の進め方として、調査目的や焦点について過剰な表現は避けて明白な言葉で定義すること、また定義や表現、関連性については十分な文献研究を行うことが必要です。

先行研究から調査尺度をどのようにするのか、またその尺度で測定したい内容を正しく測定することができているのか考えていくことも大切です。

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