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【研究】作業療法研究法 調査研究について ①

こんにちは。作業療法士Sです。

前回の記事では、概論編として研究法を学ぶにあたってどのような研究があるのか等を書いていきました。

今回は、調査研究について書いていこうと思います。

目次

調査とは

調査(Survey)

・対象となる集団から情報を集め、疑問や仮説に応えるもの

作業療法士S

例:新製品の発売にあたって
特定の地域で先行販売した結果から市場や嗜好の調査を行い、
全国的販売の戦略を立案する

母集団と標本

母集団と標本

・調査において、共通する性質を有する個人の全体的なまとまりを母集団(Population)といい、母集団の下位集団を標本(Sample)という

・調査は標本を対象にして行われ、標本調査(Sample Survey)という

作業療法士S

ある時点での特定の集団に対する疑問の検証です。

アンケートと調査

アンケート

・アンケートは質問紙や調査票を用いた調査という意味で用いられるが、本来はフランス語で調査(Survey)を意味する言葉

作業療法士S

質問紙を利用した調査によって、
集団として維持される態度、価値観、意見等
を知ることができます。

調査研究の目的

目的

・調査研究は行動科学におけるデータ収集法としてよく利用される

・調査研究は測定可能であるが実験的統制が困難な変数がある場合に、変数間の関係を調べる相関研究方法

調査研究とデータ

データ

・データは提示された問題や疑問に答えるものであり、「事業目的が達成されたか、製品が市場に受け入れられたか」等の今後の比較検討のための基準作成や、時系列による傾向分析に応えるもの

作業療法士S

収集されるデータは、
対象者の身体的特徴や態度、意見など
性質を叙述するデータです。

調査研究の特徴

調査研究の特徴
  • 調査研究は、客観性を求める研究
  • 調査研究は、測定によって得られる数値データを収集する研究であり、測定可能性に依存している研究
作業療法士S

調査研究データ(情報や資料)は客観的でしょうか?
データは明白な尺度でしょうか? 分散、分布はどうでしょうか?

調査研究時の検討事項

調査研究時の検討事項

・調査対象の人口

・調査対象の事象、調査項目の適切性

・調査対象者の選択手順の科学的妥当性

・調査結果は調査対象者を代表する値

調査方法による制限

調査方法による制限

・調査研究は対象者とのコミュニケーションに依存している

・対象者には性格や行動、振る舞い等、調査の対象となる個人に特異な変数がある

作業療法士S

研究対象の情報が科学的研究の対象として適切かどうか
検討することが必要です。

直接的コミュニケーションの限界

直接的コミュニケーション

・直接的コミュニケーションを利用する研究は信頼性の高い研究

・研究対象者の意図的な操作が混入する危険がある

作業療法士S

対象者集団の規模や分布により、
対象者から適切な情報を収集することができない場合もあります。

調査研究の限界

調査研究の限界 ①
  • 調査対象者は接触が可能で、調査に協力的でなければ、調査研究に必要な情報を収集できない
作業療法士S

母集団全てからの情報の収集は困難となることも💦

調査研究の限界 ②
  • 調査時、調査対象者が自らを「特別な人物とみなす」意識や感情を抱くことがある(対象者の人為的・傾斜反応を棄却できない)
作業療法士S

対象者の傾斜は調査者に把握することはできません💦

調査研究の限界 ③
  • 調査時、対象者が定型化した反応をすることがある(質問文や肯定的な記述に対する黙認や追従等)
作業療法士S

調査者は対象者の定型化された反応を選別することは困難です💦

調査研究の限界 ④
  • 調査対象者が恒常的に高評価や低評価を提示した場合や、偏見(Bias)による評価をした場合は、調査研究の確実性は低下する
調査研究の限界 ⑤
  • 面接(Interview)調査には、偏見が入った反応が導かれることがある
作業療法士S

面接者と被験者の相互関係によって、
質問に対する過剰な肯定反応や、否定的反応として形成されることもあります💦

まとめ

今回は調査研究について、目的や特徴、調査研究の限界などについて書いていきました。

調査研究は行動科学におけるデータ収集法としてよく利用されていますが、さまざまな課題(限界)がありました。

次回はその課題を考慮した調査研究の進め方や、質問文で用いられる尺度などについて書いていこうと思います。

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