こんにちは。作業療法士Sです。
赤ちゃんは1ヶ月半ごろを過ぎると意思が発達してきて、周りをキョロキョロしたり、手で物をつかもうとしたりとする場面が増えてくる頃です。そんな時期、1ヶ月半から3ヶ月半ごろの赤ちゃんに行うべきことについて書いていこうと思います。
1ヶ月半から3ヶ月半ごろはどんな時期?
この時期に赤ちゃんの首がすわり、脳の神経細胞が発達して積極的な探究心が芽生えてきます。
- 好奇心を満たすような、新しい刺激を与えていきましょう
- 腹ばい(伏臥位)など、さまざまな姿勢をとって筋緊張を調整しましょう
手の発達
赤ちゃんが興味を持ったものに手を伸ばすことは、脳の発達にとっても大切なことです。
赤ちゃんは目で見て、手で触れて得た情報を脳に送ります。脳はその情報をもとにそれがどんなもので、次にどんな行動を起こすのか判断しています。(詳しくはこちらの記事をご参照ください)
こうした経験を積みながら赤ちゃんは外の世界の知識を増やしていきます。
素材・形のちがう様々なものを触らせる
手は物事を知るための情報収集器です。
脳を活発に働かせるためにも、赤ちゃんが自分から手を出して触ってみたくなるようなおもちゃで、さまざまな手触りの感覚入力をしていきましょう。
- 赤ちゃんが握ることができるようなサイズのものを使いましょう
- 両手を使うようにしましょう
- ボタンなど、誤飲の恐れがあるものは使わないように気をつけましょう
- 赤ちゃんが持ちにくそうな時は、手を添えてあげましょう
タオルやスポンジ、ペンなど身近な生活用品を触らせるのも良いと思います!
右利き?それとも左利き?
赤ちゃんにもよく動かす手とそうでない手がありますが、この時期にはまだ利き手は決まっていないと言われています。
どちらの手もうまく使えるように、バランスよく使わせるようにしていきましょう。
- 右利きの人は、赤ちゃんの左手の方にばかり持って行かないように注意しましょう
- 長めの棒やぬいぐるみなど、両手で同時に持つ練習をしましょう
赤ちゃんが自分から手を伸ばすためのコツ
自分の意思で手を動かすことができるようになるためには、まず手を前に出すことが大切です。
仰向け(仰臥位)に寝かせた赤ちゃんの目の前にはっきりした色のおもちゃをぶらさげて、赤ちゃんがそれに手を伸ばすように仕向けます。
はっきりした色のおもちゃは三原色、特に赤色がおすすめです!
(詳しくはこちらの記事もご参照ください)
赤ちゃんは気分屋さんで、関心を示さない時もあります。そんな時は音の出るおもちゃも試してみると良いかもしれません。
運動
この時期の赤ちゃんは腹筋・背筋ともに発達し、首もしっかりしてきます。
腹ばい(伏臥位)
腹ばいにして、背中を反らせる練習をしていきます。この時期の腹ばいは、ハイハイの基礎にもなります。
背の反りを強める・弱めるを繰り返し筋肉の緊張・弛緩を教えていきましょう
膝の上でおすわり
首がまだすわっていない時は、膝の上に座らせて、保護者の体で赤ちゃんの背中を支えてあげましょう。
赤ちゃんを支える時は脇下の辺りにしましょう
さらにもう一人が、ガラガラなどの音の出るおもちゃを振ってそれを目で追わせたり、手で持たせたりして遊ばせましょう。
首がしっかりしてきて、顔を左右に動かして物を見ること(追視)ができ、目の前のおもちゃに手を伸ばすことができるようになったタイミングでおすわりの練習をしましょう。
おすわりができるようになると、遊ぶ時間が長くなり、それに伴って集中力もついていきます!
まとめ
1ヶ月半から3ヶ月半ごろの赤ちゃんに行うべきことについて、手の発達と運動を中心に書いていきました。
赤ちゃんが興味を持ったものに手を伸ばすことは、脳の発達にもとても良いことです。赤ちゃんが自分から手を出して触ってみたくなるようにおもちゃなどを使って、反応を引き出していきましょう。