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上肢のしびれを改善するためには? ②

こんにちは。作業療法士Sです。

6月6日、気象庁は関東甲信地方が「梅雨入りしたとみられる」と発表しました。

気象庁と気象協会で若干の誤差があったのでしょうか…平年より1日早いみたいです💦

この先2週間は梅雨空が続き、空気がひんやりとする日があるみたいですので、風邪をひかないようお気をつけください。

前回の記事では上肢のしびれ(異常感覚)の病態分類などについて書いていきました。

今回は、訓練内容などを書いていこうと思います。

目次

しびれ(異常感覚)が正常化するとき

運動・位置覚が回復してくると、痛覚・温冷覚に対する抑制が回復していきます。

そうすると、痛覚・温冷覚の持続した異常感覚と感覚過敏は軽減し、正常化していきます。

しかし、長期化することで増強された痛覚・温冷覚過敏は、運動・位置覚からの抑制が復活してきても消失しづらいです。

その場合は、減感作を行うことで増強・固定化した感覚過敏が軽減することが可能です。

運動・位置覚の回復

しびれる部位を揉むことで、様々な感覚が入力されます。

自分で揉んだ場合には、非麻痺側上肢の感覚を通して麻痺側の感覚を確認することができます。

(例:揉んでいるのに感じない、揉みながら動かしているのに動いている感じがしない など)

また、巾着袋のようなものに物品を入れて中を見ないでつまみ出したり、何が入っているのか言い当てる等、運動・位置覚を中心とした感覚訓練を行います。

痛覚の回復と減感作

触れると痛い部位に痛覚刺激を入れると、意外にも痛覚鈍麻であることが多いです。

痛覚鈍麻を確認しながら、トゲトゲのついたボールや、ツボ押しボールなどを転がして刺激を入れていきます。

トゲの大きさやかたさ等の違いで様々な刺激入力を行います。

それによって、“触れると痛い”という感覚が減弱していきます。

(麻痺側だけでなく、非麻痺側も同様に比較しながら行いましょう。)

痛覚刺激には鈍い(鈍麻)という痛覚異常の原理が理解できるだけで、しびれが減弱することが多いです。

温冷覚の回復と減感作

感覚過敏となった痛覚・温冷覚の感覚入力を、受け入れられる程度の刺激から徐々に入力していきます。

瓶や缶などの素材、水・お湯・氷などを用いての温冷覚刺激を、麻痺側だけでなく、非麻痺側でも温度を確認させて学習を促します。(非麻痺側で行うことで感覚の学習が起きやすくなります。)

まとめ

今回は、上肢のしびれ(異常感覚)に対する訓練内容などを書いていきました。

一般的には痛覚・温冷覚(C繊維関与系)は回復しやすく、運動・位置覚(A繊維関与系)は回復しにくいと言われています。

運動・位置覚が機能しないことで、痛覚・温冷覚が脱抑制状態となり、上肢全体に“ジーンとした”しびれが出現します。

感覚の混乱を防ぐために、早期から感覚刺激・訓練を行いましょう。

運動・位置覚を重視した訓練を行い、痛覚・温冷覚への抑制を回復させ、加えて痛覚過敏や温冷覚過敏への減感作両方を行い、正常化を図りましょう。

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