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トイレ動作自立のためのチェックポイント

こんにちは。作業療法士Sです。

初回面接時、患者様より

Aさん

早くトイレは一人で行けるようになりたい…。

といったNeedsが挙げられることが多いです。

同様に、ご家族からも自宅退院するためにはトイレ動作の自立もしくは介助量を軽減してほしいと希望が聞かれることが多いです。

今回は、トイレ動作を自立するためのチェックポイントについて書いていこうと思います。

目次

排泄動作の過程

作業療法士S

車いすを使っている人で、ベッドから起き上がってトイレに行って排泄し手を洗うまでの過程をリスト化してみました。

排泄動作の過程
  1. 尿意・便意の認識
  2. ベッドからの起き上がり
  3. 車いすへの移乗
  4. 移動
  5. 便器への移乗
  6. 衣類を下ろす
  7. 排泄
  8. 後始末
  9. 衣類を上げる
  10. 車いすへの移乗
  11. 手洗い

排泄動作自立のための条件

作業療法士S

先ほど挙げたリストより、自立のための条件を考えていきます。

①尿意・便意の認識

CHECK
  • 尿意・便意がある
  • 尿意・便意を伝達することができる

②ベッドからの起き上がり

CHECK
  • ベッドから起き上がることができる

③車いすへの移乗

CHECK
  • 靴を着脱することができる(不要の場合もあり)
  • 車いす管理をすることができる(ベッド端に寄せてくる、ブレーキをかける、フットレスト上げ下げなど)
  • 車いすへ移乗することができる

④移動

CHECK
  • トイレの場所がわかる
  • 車いすを駆動することができる(出入り口の通り抜け、回転など)
  • 扉(カーテン)の開閉をすることができる
  • 便器へのアプローチができる(車いすを適切な位置に寄せる、手すりとの距離感の把握)

⑤便器への移乗

CHECK
  • 車いす管理をすることができる
  • 便器へ移乗することができる(麻痺側下肢の管理、立ち上がり、方向転換、座りなおし)

⑥衣類を下ろす

CHECK
  • 衣類を下ろすことができる(立位バランス、衣類の操作)

⑦排泄

CHECK
  • 排泄することができる(座位バランス)

⑧後始末

CHECK
  • トイレットペーパーを切り取ることができる(座位バランス、手指巧緻性など)
  • 排尿・便の始末(座位バランス)
  • (ウォシュレット操作ができる)
  • 便器洗浄ができる

⑨衣類を上げる

CHECK
  • 衣類を上げることができる(座位バランス、衣類の操作、仕上がり(衣類を整える)

⑩車いすへの移乗

CHECK
  • 車いすへ移乗することができる
  • 車いす管理ができる

⑪手洗い

CHECK
  • 手を洗うことができる
  • (洗面台までのアプローチ)

排泄動作チェックリスト

排泄動作チェックリスト
作業療法士S

上記の内容を表にまとめました。
動作状況や介助内容に加え、よりやりやすくなる様に介入した(アプローチ)内容なども記入するとわかりやすくなるかと思います!

その他の確認事項としては、

CHECK
  • 尿意・便意:サインの確認、排泄表の作成・利用
  • 環境面:病棟トイレ、ポータブルトイレ、自宅トイレなど (手すり、便器の高さ、方向転換スペース、便器洗浄レバー・ボタンの位置など…)
  • 介助内容:病棟看護師・看護助手と介助方法の確認(早朝・夜間などで訓練場面との違いがあるか)

まとめ

今回は、トイレ動作を自立するためのチェックポイントについて書いてみました。

トイレ動作の自立は患者様、ご家族ともにNeedsの高い事柄です。

トイレ動作介助といっても、患者様がトイレ動作のどういった状況で動作が困難になり介助を要するのかをわかりやすくなるために動作のリスト化をしていきました。

患者様が楽に排泄することができる様に、またご家族の介助量が軽減する様に努めていきましょう。

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