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【作業療法】アクティビティへの介入ポイント

こんにちは。作業療法士Sです。

私が勤務している病院には、さまざまな手芸道具があります。先日新人さんから

新人OTR

Aさんの手の訓練で、なにか作ってもらおうと思うのですが何が良いですかね?

と質問を受けました。

今回は、アクティビティへの介入方法について書いていきます。

目次

Activityとは

Activity

Activity:活動、行動、遊び、仕事、作業など (英和辞典より)

作業療法場面では、“作業””活動”“作業活動”と並び、その目的と手段を表す言葉として使用されます。

日々の生活の中で営んでいる活動は、広い意味では、Activityの連続です。

それぞれを細かく分析し、特性を捉えることができれば、どれも介入の手段になり得ます。

臨床における治療介入

徒手的介入主体の治療
  • 直接、対象者の身体に触れ、誘導する徒手的介入
  • 運動感覚が受け入れやすように、身体の諸条件を準備
アクティビティを媒介とした治療
  • アクティビティには、各々の課題に明確な目的や意味がある
  • 選択したアクティビティの具体的な目的に導かれ、現実的な体験ができる

⇨ 臨床では、対象者の問題に応じて、これらの比率を考えて治療展開をしていきます。

作業療法士の役割

参照:モーターコントロール 運動制御の理論から臨床実践へ 原著第3版より

作業療法士は環境や課題の持つ特性を分析し、対象者(個体)に働きかけ、環境・課題と相互関係を結べるように橋渡しをします。

アクティビティへの介入のポイント

POINT
  • 対象者(患者様)の主目的は課題を達成すること
  • 作業療法士は対象者の課題への集中・継続を優先し、姿勢コントロールは無自覚(無意識)で行われるように“姿勢コントロール”“末梢部の知覚探索”に同時的に介入・援助する
  • 中枢部の安定 ⇄ 末梢部の探索活動

上肢の機能的役割

上肢は頭頸部や体幹、下肢と密接な関わりを持ちながら機能しています。

参照:疾患別作業療法における上肢機能アプローチ

道具操作

道具を手に持って使うとき、道具は構造的にも機能的にも手の延長となり、手の一部を同化させることにより、本来の機能を発揮できます。

このことは、道具の使用によって身体図式に関わるあり方が変化することを意味しています。

作業療法士S

身体図式とは、自分の姿勢や動きを制御する無意識のプロセスのことです

道具の先を感じる

手の身体図式が道具の先端まで延長し、対象物の特性変化を的確に捉えることができるか?

⇨道具操作への介入ポイント

例:片麻痺患者様の書字

書字動作の知覚的操作の主役はペン先からの情報

肩・肘関節での粗大な動き、手指の道具把持は固定的

→道具の特性に応じた末梢での知覚探索活動が困難になってしまいます

まとめ

今回は、アクティビティへの介入ポイントについて書いてみました。

末梢での道具操作は、道具が身体の一部となって、知覚器官としての機能を代行することによって、本来の機能が発揮されます。

末梢での操作に着目してしまいやすいですが、姿勢の安定を含めた全体のバランスに配慮することが必要です。

アクティビティを用いた介入では、対象者(患者様)の周辺の道具や環境全てが治療の選択対象となります。

作業療法士は道具や環境の特性を理解した上で、治療展開をしていくことが大切です。

最後に、こちらの本を読むとよりヒントを得られるのではないかと思います…!

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